スプリングバンクが傑出しているキャンベルタウン。蒸留所数は少ないけど、この孤立感が華やかで野性的なスコッチを際立たせているのかも。
キャンベルタウンモルトの代表格、スプリングバンク。同蒸留所のロングロウのフェノール値が50ppmとハードボイルドテイストなのと対照的に、スプリングバンクのそれは8ppmとほんのり、なのですね。バンクはこのスモーキーな風味とフルーティさ、華やかさの絶妙なバランスで「女性向け」とも言われます。飲み口は優しいけど、後口もしっかり。たまりません。
【本日のポイント】第2章より
〇スコッチの生産地区分
6.キャンベルタウン
・キンタイア半島先端の町キャンベルタウンには、かつて30超の蒸留所があったが、第二次大戦後まで存続したのはスプリングバンクとグレンスコシアの2つのみ。
・衰退の原因は禁酒法(1920~33年)の影響でアメリカ市場を失ったことと、石炭の堀りつくしで燃料を失ってしまったこと。
・スプリングバンクは180年近くにわたり同族経営が続く独立系の蒸留所で、麦芽の@ポートレベルや蒸留方法を変えることで、3銘柄(スプリングバンク、ロングロウ、ヘーゼルバーン)を生産している。2004年3月にはグレンガイル蒸留所を再建、約80年ぶりに生産再開となった。
次回から銘柄に入ります。